定型発達者向けに書かれた本ですが、アスペルガーの「認知の歪み」を矯正するために是非おすすめの一冊です。
周りに惑わされずに、自分中心に生きることを説いた一冊です。
この世界で生きていると、「学校を卒業したら働かないといけない」「一定の年齢になったら結婚しなければならない」「結婚したら子供産んで育てなければならない」といった、世間一般での「人並み」という規格が否応なしに迫ってきます。本書では日本人の「ベルトコンベアー式の人生」と表現されておりますが、「人並み」に生きることが幸せをもたらしてくれるものではないということが書かれています。
では、なぜ「人並み」というものがこの世に存在するかというと、世の中を効率よく維持・発展させていくための「人類の知恵」であると私は考えます。
子供を産んで育てさせるというのは国にとって一種の投資です。社会を維持・発展させていくためには、子供のうちに教育資金を投下して一定の水準まで上げさせ、教育資金を回収してプラスに転じるまで(日本の制度設計では定年まで)働かせる必要があります。さらには、その間に新しい子供を産んで育てさせるという新たな投資もする必要があります。
このように社会を持続的に発展させていくために考えられたものが、社会の「レール」であります。
特に日本では、幼いころから「レールを外れたら人生終わり」と刷り込むことにより、社会の維持発展サイクルから飛び出す人が出ないようにされています。
また、この「レール」も良く考えられていて、普通の人であればレールに乗って人生を送っていればそれなりの幸せを得ることができるようになっています。
但し、言うまでもなく社会の多数派は定型発達者であるため、この「レール」もあくまで定型発達者向けに考案されたものなので、私たちアスペルガーにとっては多くの場合適合しない(つまり全然幸せを感じられない)ケースが多いです。にも関わらず、アスペルガー者はとても真面目で、外部からの影響をとても受けやすいので、レールに沿った人生をおくらなければならないと思い込んで、苦しんでいる人はとても多いのです。
本書の内容からだいぶ脱線してしまいましたが、 本書は定型発達者向けを中心に書かれたものではあると思いますが、「レールに沿った人生が本当にあなたにとっての幸せか?」「あなたが思っている『~しなければならない』は正しいか?」といった、私たちがこの世界で生きていて思い込んでしまっている事を分かりやすい言葉で一つ一つ解きほぐしてくれます。
そして、「あなたが本当にやりたいこと・やりたくないことは何か?」といった事を問いかけてくれます。
一般的な自己啓発本では「やりたいことを見つけて充実した人生を送ろう!」といった論調が多いですが、本書では「やりたいことをやらなければならない」「充実した人生を送らなければならない」 というのも外部から刷り込まれた「思い込み」であるとしております。
私たちアスペルガーは、世間から刷り込まれる「人並み」の人生を送ろうと必死になって自分自身をすり減らしているケースがとても多いですが、一度立ち止まって「自分自身の幸せ」を考えるきっかけにして頂ければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。


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